デザイン史入門

授業概要

デザインを学ぶにあたって、理論や科学や文化とともに、作品そのもの、しかもいわゆる傑作とされるものを知っておくことは不可欠である。デザイン史への入門として、世界的にも認知されている戦後日本のデザインのなかから、顕著に優れた作品とその作家に焦点をあてて、その作品の価値、思想、理論、その時代の文化的、政治的、社会的な背景を説明する。グローバル化の時代にあって、自国の近過去の優れた作品を知っておくことは最低限の教養だからである。
またある時代に注目し、都市、建築、アート、音楽、グラフィック、映画、ファッション、インダストリアル・デザイン、サウンド・デザインといった領域を横断的、比較的に論じることで、現代という時代性を考察するための一助とする。あの時代のどの国のデザイン、というようなインデックスを描くことが、デザイン史理解の第一歩であり、それを意識することで、現代がすこしずつ見えてくるからである。 2011年度は、20世紀を代表するアーティスト、デザイナ、建築家などのモノグラフというかたちで理解する。

全体の教育目標

各分野の代表的な作家を知るとともに、デザインは多様でありながら共通の歴史的背景や意味や考え方があることを知る。